
欧米焼き菓子とケーキの店 「スウィートレディージェーン」 オーナー 馬越弘幸さん 2005年の開店です。その前に8年ほど東区(札幌市)でケーキショップを開いていたのですが、ここをひと目見て、天井が高くてアメリカっぽい素朴な雰囲気が気に入りました。イートインのカフェも作り、僕の夢の集大成のような場所になりました。 29歳のときにアメリカの西海岸に行って、パンやケーキの修行をはじめました。手に職をつけて向こうで暮らしたかったのです。そうしてアメリカでキャリアを積みましたが、40歳をすぎて帰国して、家内の実家のある札幌に来ました。はじめてでしたが、札幌って道が広くて外国の文化が似合う。自然にも恵まれていて、アメリカみたいだな、と感じました。ケプロンやクラークといったアメリカ人がまちの誕生に深く関わっていることを知って、納得しました。 若いときはテレビCMの制作会社に勤めていました。はじめてアメリカに行ったのも、CMのロケで。CM制作も菓子の世界も、クリエイターとして共通するものがあります。そして札幌のこの場所は、クリエイティブな仕事環境としてとてもいい。 僕のひいお爺ちゃんは馬越恭平といって、サッポロビールの前身、大日本麦酒の社長なども務めた人でした。サッポロファクトリーの向かいに僕が店を出せたのも、不思議ですてきな縁だな、と感じています。